関ジャニ∞「クラゲ」

 

いつも 何を考えてるのか

分からない 君の横顔の先に

誰が 見えてるんだろう 夏休みが来るんだよ

しばらく会えない日々 想像すると一人へこんだ

 

クラゲ 関ジャニ∞ 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索

 

「クラゲ」が好きです。

 

青空は高く、時間の流れはゆるやか。日差しは痛いほどに強く、蝉の声はうるさく響く。暑ければ暑いほど、蝉の声が大きければ大きいほど、自分のまわりは静まっているような、時間が止まっているような。夏の午後はどこか世界から遠いような感覚。

 

子どもの頃から今に至るまで、なんで夏って切なくなるんでしょう。

 

この曲のモチーフでもあるクラゲが「たゆたう」感じが、私にとっての夏の感覚にピッタリ寄り添いました。1学期と2学期という日常の間に挟まれる非日常。夏休みって、夏という季節の高揚感の一方で、何も始まらない、何処にも行けない閉塞感も抱えている気がします。

焦り。好きな人に毎日当たり前に会えない。何をしているのかも分からない。自分の中で考えるだけで先に進めない日々。ただ流れる時間。終わりの見えている、永遠ではない、夏。

好きな人と会えないことで、少し冷静にもなります。あの人のどこが好きなんだろう、なんて理由を求めたり、会うこともない程度の仲だよな、なんて諦めたり。だけど部活の帰り道、寄り道したかき氷屋さんの前で一瞬すれ違う。それだけでとてもドキドキして、あぁやっぱり好きだ、なんて思う。好きでいられることが幸せで、このまま遠くで見ていられたら…と。大人になった今でも夏の日差しが眩しくなると、中学生の頃の恋心が蘇り、切なくなることがあります。

 

プールに浮かびながら、青空高く浮かぶ白い雲に好きな人を重ねる。暑くけだるい空気の中で、止まっているような時の中で、ただ焦るだけの自分。

この曲に描かれた片思いはたぶん実ることはないでしょう。私自身の経験からよく分かっています。だからこの曲が好きなのかもしれない。あの頃の自分が愛おしくて。

 

去年の夏、用事があり自転車でよく出掛けていました。行き先は隣町だけど、引っ越してきたばかりの私にとってはまったく知らない街。未知の道を調べながら、それでも時には地図よりも気に入った道を突き進みながら、気分は夏休みの大冒険でした。

目的地には必ず時間までに着かないといけないという焦りの一方で、私はその大冒険を楽しんでいました。帽子を被って、汗だくになって、坂を下る時には涼しい風に吹かれながら、上り坂では力の限りペダルを漕ぐ。ただ夏の暑さと、自分と向き合う、孤独な冒険。その時の流れはゆるやかで、大人になった今ではなんとも贅沢で、久しく感じていなかった「夏」の感覚が鮮やかに思い出された体験でした。

去年は、私にとって関ジャニ∞の音楽と一緒に過ごした初めての夏。あの頃を思い出しながら、今を想いながら、夏の切なさを感じさせてくれた「クラゲ」。この曲と、この曲を聞きながら見上げた入道雲は、記憶の中で切り離せない風景になりました。

 

軽快なドラムも、低音が響くベースも、晴れ渡る夏空のようなストリングスも、はやる気持ちを表すようなブラスも。この曲には刹那的な若さがちりばめられています。それがまるで青春という一瞬のきらめきを閉じ込めたよう。

そして、歌い出しと最後のパートを丸々安田くんに割り当ててくれてよかった。1人が歌っていることで、曲全体にまとまりができ、あれこれ想うけれど結局どうにもできずただ漂っている「クラゲ」を強く感じることができる。更に、密かに想っている幼なじみの独り言を聞いてしまったような、これまた切ない気持ちになる。硬くて優しい安田くんの声とシンプルなアコギの和音、そしておどけたトランペットの音色が、時が止まったような「あの夏」を、私に思い起こさせます。

 

今年夏が 暑過ぎだから

頭も透明になってく

そんな時は海にでも

漂いながら空を見上げてみる 思い出してみる

 

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「クラゲ」は空を見上げながら最後に何を思い出してみたんだろう。 

 

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