雨の降らない星では愛せないだろう?

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笠原桃奈のお気に召すまま

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アイドルのビジュアルは誰のため?

その問いは、女性アイドルを見る時も男性アイドルを見る時も私の中にわりとずっとあって、例えば「髪型でキャラ付け」とか「グループ内の役割」とか「意識の高さ低さ」とか「個性の表出」とか「調和」とか、色んなトピックをはらんでいるので考え出したらキリがないのだけど。

まぁ、アイドルにおいてビジュアルというのはとても大事な要素の一つだと思います。

アイドルを商品として見た時に、ビジュアルは外見、つまりはパッケージではなく、むしろそれこそが本体なのだと思う人もいるわけで。売り手は買い手の需要を満たすように配慮しなければいけないのかもしれない。

だけれども、商品とは言っても生身の人間です。日によって調子は違うし、太ったとか痩せたとか、服やアクセサリーやメイクの趣味が変わるのは自然なことです。変化を、成長を楽しめないのは非常にもったいない。それは、子猫じゃなくなったらペットを捨てる人と似たような話で、楽しみがすこし不健全だなと思います。

いつまでも自分が思い描く"理想"の「あの頃のあの人でいてほしい」というのは、アイドルとファンに限らず、対人関係全てにおいて"現実"との食い違いを引き起こします。どこにもいない人を求めるのは自分にとっても苦しいことだし、求められる相手にとっても辛いことです。

花を永久に咲かせておくことはできない。時に望まぬ方向に進んでいくと分かっていても、水をやり続ける。それが、生きたものを愛するということなんだと思います。

 

14歳のアイドルに「メイク濃い」という意見が多数

さて、ここからがようやく本題。 

かっさーが、ブログで吐露した「メイク濃いとブログコメントで言われるから直します」という悩み。これを読んで非常に悲しくなりました。

ameblo.jp 

ブログのコメントなどを見させて頂いて(いつも更新後すぐに確認してます!見てないのありませんよ👍)、それで「メイク濃い」という意見が多数あって。。


いつも使ってるカメラのフィルターが赤いところがすごく赤くなってしまうので、リップがめちゃ濃く見えたと思います😭


でも凄く言われるので、これからは全体的に薄くしようと思ってます!


色々理想があってやってみても、結局今の私は思春期太りしてるし顔も大人っぽいとは言え幼いし、変に見えるのかなーて考え直しました。


なので、年相応目指します笑笑


いつか大人になったら色々やってみます!

気になる言葉は「凄く言われるので」「年相応目指します」「いつか大人になったら色々やってみます」ですね。

自分が変なのかと悩む理由が、他人から言われるから…って。とっても悲しい話です。

メイクを色々試す中で、もちろん似合わないものに出会うこともあるでしょう。自分で気付くこともあれば、アドバイスを求めた結果改善策を得られることもあるでしょう。

ですが、自分で良いと思っているものを、否定されるってすごく辛いことです。気にしなくてもいいものを気にさせられるって、本当にしんどい。

しかもそれがファンからの声ともなれば…、購入者の声を全く無視できる提供者なんていないはずです。自分の顔は自分の思う通りにできないんだと思い込んでしまった、かっさー14歳。そう、まだたったの14歳。誰がそんな幼い女の子を悲しませたいのでしょう。自分の個人的な好みを押し付けることで、相手が傷付くとは思わないんでしょうね。

 

ツイで女ヲタ、怒る 

 

他人のメイクを奪うな。

メイクが誰のためにあるのかという問題。これはアイドルに限らず、まだまだ古い考えは世間に根付いています。特に年配の男性の中には、女性のメイクが異性の気を惹くためだけにあると思っている人もいるはずです。

「モテメイク」は確かに存在します。だけどそれがメイクの全てではありません。自分で自分の「なりたい」をコントロールできる。好みの武器であり防具です。

誰かのために自分の顔を作ることもできるけど、それは結局自分のためにやっているのだから、自分が欲しいものを手に入れるため。

そう、メイクって自分のワガママが出る部分。究極の自己実現なんです。それを、他者が制限するなんてこと、あってはならないのです。

それに、なりたい顔になれるって、楽しい作業なんです。

その「楽しい」を、ヲタクが奪った。今後赤リップをつける時、かっさーの心のどこかに罪悪感のようなものが生まれるとしたら、それは配慮が足りない人のせいです。

アイドルをやめる時に解放感のようなものが見られるのって、結局、こういう窮屈さの中にアイドルが置かれているからだと思うのです。 

でも、いくら楽しいものといっても、メイクって義務なんです。

大人の女性は外に出る時はメイクをしなければならないという社会規範。就職面接にすっぴんで行ったら落とされるでしょう。でも、流行りメイクで行ったらそれはそれで落とされるのですよね、きっと。こういうところが、化粧は厄介なのです。

アイドルにとっても、メイクはしなければならないもの。勿論、ステージに立つ者だから、遠くからでも表情の動きなどを見てもらうために必要であるという側面もあるし、撮られる時には大人に撮影用にしつらえられます。

メイクをしないと「垢抜けない」と言い、しすぎる[誰にとって?]と「ケバい」と言う。そんな観察者たちに囲まれて、望まれる姿を必死に作る姿をアイドルと呼ぶのは、とても痛々しく感じます。

 

“自信を身に付けて見える世界も変わるかな”

勿論、アイドルには可愛くいてほしい。自分の好きな姿でいてほしい。

だけど、誰かが輝いている時って「自分最高!」って思ってる時だと思うんですよね。その状態に持っていく最後の魔法が赤リップなのだとしたら、私はその子に赤リップでもつけまつげでもカラコンでもなんでもつけていてほしい。

いや、これに関しては本当に中田ヤスタカさんのおっしゃる通りですよ。

"付けるタイプの魔法だよ"

"同じ空がどう見えるかは心の角度次第だから"

アイドルを正しい方向に導こうとでも思っている人は、『つけまつける』100回聞いてきてほしい。小田さくらちゃんのメイク動画10000回見てほしい。そして色々と考えてほしい。

(41:32~)

youtu.be

考え直してほしいとは言いません。私も誰かの考え方を奪いたくないから。だけど、知識としてでもいいから、誰かのためじゃないメイクについての考え方を知ってほしい。メイクアップが心に及ぼす効果がどれほどのものか、自分がメイクする人じゃなくたって、想像力があるなら分かってもらえると思う。

自分を貫くということは人間が輝く秘訣の一つ。もちろん、違うアプローチで輝く人だって居るとは思うけれど。かっさーが濃いメイクとやらが自分に似合うと思うならそれが最善だって思います。 

 

あなたの思うままに

かっさーにどんな子でいてほしいかっていうと、求めることは一つです。“as you like”、ただそれだけです。

「年相応」に幼い子でいてほしいなんて思わない。相応って何。そんな曖昧な囲いであの逸材を閉じ込めるなんて。私は、あの子が思う「笠原桃奈」でいてほしいんですよ。

若くて短い時間は、自分のために使ってほしい。「いつか大人になったら」好きにしたいなぁなんて、思ってほしくない。幼い頃に自分で自分にかけた呪いがいつまでも解けないことは、大人だからこそ分かっていてあげたいのです。

そして、女の子「らしく」、後輩「らしく」、アイドル「らしく」、ハロプロ「らしく」、かっさー「らしく」…それらは、既成概念でしかないんです。つまりは、過去。終わったことで未来を封じるなんて、とっても馬鹿げていると思います。

アンジュルムは天使たちのグループです。重い鎖は必要ない。

 

君死に給うことなかれ

少し難しい言い方をすると、今回の件は、笠原桃奈を構成する様々な要因、つまり<アイドル>で<14歳>の<女性>が、価値観の異なる他者に囲まれ、いざとなればどれほど抑圧される可能性があるのか、よく分かるものでした。

アイドルとオーディエンス、大人と子ども、男性と女性。

理解を求めるのは、お互いに難しい。置かれた環境が違う人を完璧に理解することなどできないのです。だからこそ、違う文化を持つ人に対しては、丁寧に接しないといけない。分からないからこそ頭を下げて学ばなければならない。私たち人間は1人1人違うということを理解し尊重することが大切だと、私はそう思うのです。

かっさーに対して「化粧が濃いから変えろ」との言葉を投げた人は、笠原桃奈さんを尊重していたと言えるでしょうか。

尊敬していたでしょうか。むしろ、軽んじていませんでしたか。自分の支配下に置ける相手だと、そう思っていませんでしたか。自分が<お客様>で相手が<アイドル>だから。自分が<年長>で相手が<年下>だから。もしかすると、自分が<男性>で相手が<女性>だから。

自分の立場をもって相手に圧力をかけることは、全てが意識的な行為ではないとは思いますが、充分にハラスメントと呼んでいい事案なのですよ。

 

アンジュルムが作るMODE

私にとって、14歳はまだ子どもです。守るべき対象です。だから、そのように扱いたいのです。子どもが伸びようとする芽を摘みたくなんかないのです。

「“良い子”を育てちゃいけない。それは、誰かにとっての“都合の良い子”」というような言葉がありますが、これは年若いアイドルを囲む大人だって忘れちゃいけない概念だと思うんです。

型に嵌めることは育てることじゃないですよね。ねじまがって、花も咲かなくなる。私にできることは、ただ水をやり、日の光を浴びさせてあげることだけです。

 

ていうか… 

そもそも、赤リップ似合ってるし!!!!

かっさーのメイク、方向性合ってるし!!!!

今みたいにメイクするようになってから、かっさー輝きが増したし!!!! 

自メイクじゃない時だって同じようなメイクなんだから、それでいいんだよ。あとは、見る側の好みの問題。超絶かわいい、かっさー!!!!!!!!

 
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そしてもう一つそもそも…、アンジュルムは流行のメイクをする方のグループだし!清楚とか伝統とかそういうのじゃない方のグループだし!


アンジュルム『マナーモード』(ANGERME[Silent Mode])(Promotion Edit ショートVer.)

『マナーモード』なんか特に、赤リップ映えするように映像作ってあるでしょう。だから、求められてるもので言っても、グループの中で、今の貴女はそのメイクでいいのです。アンジュルムは今、綺麗なお姉さんたちのグループとしての側面を強めているのだから。

遥か年上の私だけど、彼女たちのメイクやファッションにいつも憧れています。あんな風に可愛くなりたくて真似しています。尊敬している人たちにアドバイスするなんてとんでもないし、芸能人にメイク指図するなんて私はできない。彼女たちは、これからの人。現代日本を作っていく立場の人たちだと思っているからです。

そうやって憧れて背伸びして真似している私ですが、違う意味も込めて、今度のライブには赤リップをつけていこうと思います。

 

後日談 

そして、ブログが更新されました。 

ameblo.jp

やるね、アンジュルム。昨日の流れの後に、かっさーと一緒に皆で赤リップの集合写真を撮るなんて。良いね、ロックだね。それくらいやらなくちゃアンジュルムじゃない。

このできごとをバネに変えて、もっと美しくなり、もっと魅せる女たちになってくれると思う。アンジュルムは、未来を切り開くグループだから。

かっさーは今後ますます恐れず歌い、鋭敏に踊り、力を付けて大人のパフォーマーになっていくでしょう。そんな明るい未来が見えます。涙は蝶に変わる。そう信じています。

今の、貴女たちが、大好きだ!!!!!!!!!!

 

全労済ホール/スペース・ゼロ提携公演 演劇女子部「モード」 [DVD]

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