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「アンジュルムック」―”編集長 蒼井優・菊池亜希子”が情熱でつづった奇跡の一冊

今週のお題「アイドルをつづる」

 

語りたいわたしのアイドルはいつだって大勢いるのだけど、今回はお題そのまま「アイドルをつづる」ことそのものについて。そして、アイドルのきらめきをつづることに成功した人たちについて。

  

アイドルの刹那を切り取る  

「アンジュルムってどんなグループ?」

いつか誰かにそう問われた時のために、素早くプレゼンするためのシミュレーションは常日頃から欠かさないのだけど、どのミュージックビデオも、どのコンサート動画も、どうにも致命傷を与えきれない気がして悩んでいた。

何故なら、その1曲とは正反対の魅力を持つ曲もまた素晴らしいし、この曲でメインボーカルをとっている子じゃない子もまたメインだし、センターで踊る子の脇で踊っている子もまた同時に輝いていて…「良さ」をよく知っている分、その動画1本で「良さ」を完璧に説明しきることができない。

沼に落とすには。良さを伝え切るには。オタクは日々頭を悩ませていた。

(なお、アンジュルムの魅力を訊かれたことはまだない。)

 

更に悩まされるのが(まだ続く)、媒体に閉じ込められたそれらはいつも過去であるということ。

加入卒業でメンバー構成は変わるし、そうなるとメンバー同士の関係性にも変化が生まれてるし、何より若いメンバーたち自身が少し時間が経てば全然違う。 

アンジュルムは生きていて、音楽も、パフォーマンスも、笑顔も涙も、全部おそるべきスピードで日々生まれ変わっているのだ。

 

『大器晩成』はアンジュルムの歴史における大切な名曲だけど、今のアンジュルムを説明しうる曲ではない。

『次々続々』はアンジュルムの第2章の火蓋を切った曲だけど、今はもっと遥か前方にいる。

昨年、ハロプロ楽曲大賞を受賞したマスターピースシングル『タデ食う虫もLike it ! / 46億年LOVE』ですら、既にリリース時とメンバー構成やダンスフォーメーションが違っている。

 

では、2019年5月現在、今のアンジュルムを切り取った、一番分かりやすいものは何?

 

その問いに対するベストアンサーが誕生した。 

『アンジュルムック』。 

今の12人の魅力を閉じ込めた、アンジュルムのアーティストブックである。

 

アンジュルムックと編集長 

『アンジュルムック』、その概念は、ある日突然オタクのTLに現れた。

 

なんと、蒼井優さん菊池亜希子さんがW責任編集長を務めるという!

お二方は熱烈なアンジュルムファンである。…ごめんなさい、実は出演作品には疎いのですが、ただオタク仲間として知ってます。

 

押しも押されぬTO(トップオタ)蒼井優さん。

出演作の番宣でアンジュルムを語り散らしたかと思えば(ZIP!、めざましテレビ、オールナイトニッポンGOLD、嵐にしやがれ etc.)、番宣のバラエティー番組にアンジュルムを出演させてしまうし(ウチのガヤがすみません)、なんと主演ドラマ主題歌にアンジュルムを起用してしまった(テレビ東京系『このマンガがすごい!』)。

さすが名女優(?)。各所で名言を残し続けている。 

「全国民がアンジュルムを好きになればいいのにな…」

「全国民がアンジュルムを好きになればいいのにな…」

「どういうところが好き?」「最強なところ」(食い気味に)

「つらい時はアンジュルムの曲で浄化」

「打ち抜かれた」「それ話し始めたら止まらない」 

櫻井翔「趣味は?」蒼井優「アンジュルムが好き」

これらのオタク発言は全て地上波の電波に乗り、日本中のお茶の間に届いた。

(コラかと間違うようなテロップ画像がいっぱい出てくる系女優)

 

そして菊池亜希子さんといえば、蒼井優さんを熱烈な布教活動により沼に落とした功労者様様である!

このお方がいなければ、この形でアンジュルムックが世に出ることはなかったはずで…。感謝してもしきれない。本当に本当に、ありがとうございます…!(敬語)

 

そんなお2人、出版社からムック本の一部企画に参加しませんかとお誘いを受け、なんと1冊まるごと引き受けた…!

それも、名義だけではなく、衣装選びや紙面作業にも大いに関わっていなさったようで。

『タデ食う虫もLike it!』*1の歌詞「情熱なめんじゃねえ」。

このワードは、制作、宣伝、あらゆる場面で用いられていくことになる。

 

オタクの常識、世間の非常識 

アンジュルムックの凄いところは、まず第一に公式アカウント。

インスタグラムを見てもらうとすぐに分かる。いや…すぐには分からない。 

何故なら、いつの投稿も超長文で、スマイレージ/アンジュルムの歌詞を引用しまくっているから。

 
 
 
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みなさま、こんばんは! 今日は母の日。みなさま如何お過ごしでしょうか? アンジュルムックは発売まであと12日となりました!!! というわけで!!! アンジュルグラム! 今日からカウントダウン始めます! まずは! ワンツーワンツー伊勢さん...です!か...かわいいっ!!! またまた「古着LOVE」企画でのアザーカットですが、もう我々、この衣装とこの写真がスキちゃん過ぎて...(涙)。 本誌では太田遥香さんとのツーショットなのですが、これは、少し早めにカメラ前に入られた伊勢さんの可愛いさに、カメラマンがスキに勝てず、思わずシャッターを切ったものです。そして、これが本誌にとって初めての伊勢さんソロカット。無防備でもこの可愛さ!!! なんてこった!!! 可愛い女の子って、まず骨が可愛い! おわかりいただけますでしょうか? ソクラテスもアリストテレスもハイデガーだって思いもよらない乙女の骨学。 本当にアンジュルムに、出会ってくれてありがとう...なんです!!! 明日も、とびっきり可愛いアザーカットをお届けします! そして! 明日朝8時! 室田瑞希さんが出演されるスカパー!朝のtwitterドラマ「名前」の配信が始まりますよー! 脚本がせきしろさんだなんて! あすの朝はあーまだかな!!!ですね!(蒼井・菊池) 撮影/柿沼琉 #伊勢鈴欄 #れらたん #えびちゃん #マリオネット37℃ #スキちゃん #スマイルファンタジー #アンジュルム #アンジュルムック #古着 #LOVE

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ちなみにこれは、発売日までの12日間毎日、メンバー一人ずつのオフショットに撮影エピソードを添えて更新されたシリーズ。つまり、こういうのがあと11投稿あります。

 

世の中の大半の人、いや、もしかしたら99.9パーセント以上の人は、この超長文を読んでも何のこっちゃわけわからないだろう。それどころか、なーんにも感じないで素通りするのだろう。

でも、オタクには刺さる。同じオタクとして。世間と同じじゃなくても、私たちの間だけで通じる愛の言葉。

アンジュルムックは、今日明日のイベント告知、メンバーの誕生日、新譜発売、テレビ出演など、グループ公式アカウントがやらない、あるいは業務的にしか通知しない“お仕事”を、いつもワクワクするような文体で伝えてくれる。

受け取りたいのは“情報”じゃなく、こんな“気持ち”だったんだと気付いた。 

 

TLにあまりに馴染む公式アカウント。とてもマニアックで、一方的な。そこに込められているのは、ただひたすらの「思いの丈」である。胸にたぎるその気持ちを共有することが、オタク同士のコミュニケーションなのかもしれない。

とにかく、込められた情熱が生半可なものではないことは、発売前からしっかりと伝わった。

 

情熱は細部に宿る 

アンジュルムックの中身は、凄い。

ただのムック本ではない。フォトエッセイとか、スタイルブックとかでもない。

ただ一つ言えるのは、相当なフェチが詰まっているということ。

 

といっても、誰かの性癖を実現するためのモデルに起用されている、わけではない。

突き詰めるは、自己実現。彼女たちの持つ色をそのまま紙面に表出させることに、とことん気を配ったように見受けられる。

人脈を余すところなく活用した(のかどうかは不明だが)、1ページ1ページが光り輝くようあらゆるプロを呼び寄せた。

アートディレクションに田部井美奈さん、デザインに大津萌乃さん、カメラマンに柿沼琉(TRON)さん、川島小鳥さん、白川青史さん、新津保建秀さん、森本美絵さん、熊谷直子さん、北村圭介さん、澤田健太さん、ヘアメイクに草場妙子さんはじめ大勢、スタイリストさんも1ページごとに記名されている。(割愛すみません…)

 

もちろん、ショップリストも、アイテム名もプライスも、紙面から欠かせない。

アンジュルムックにおいて、それらの文字情報は、モデルの添え物ではないのだと感じた。

普段目にすることの多いアイドル写真集は、アイドルの表情や身体を魅力的に見せるための本である。どちらかというと、身にまとう衣服を1枚ずつ剥いでいった先に真価があるといえる。

アンジュルムックは、ファッション誌やライフスタイル誌に近い。モデルが立つ「場所」や手に取る「モノ」、身体を彩る「服」、そして語る「言葉」。飾るという行為は芯を見えなくすることではなく、自身を鏡のように映し出すことなんだと思った。 

フォーカスする部分の違い。MODEな試みそのものが「アンジュルム」という世界観を伝えている。

 「色には全て意味がある」

赤を、薄ピンクを、青を、オレンジを、水色を、黄色を、アクアブルーを、ホットピンクを、ライトグリーンを、ライトパープルを、緑を、ライトオレンジを。オタクは気軽に色付きのものを身に着けられない。その気持ち、よく分かる。

その逆で、アンジュルムをカメラに撮ってもらう時には、それぞれきちんと意味のあるものを着てもらっているのだということも分かる。

吟味して、積み重ねて、意味のあるものばかりぎゅっと詰め込んでいるから、アンジュルムックは光り輝いているのだと思う。

 

彼女たちの自己決定、あるがまま、なすがままを愛し、如何に彼女たちの人間的にキュートな部分を紙面に反映させるかが編集長たちのやりがいであったらしい。 

 
 
 
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みなさま、こんばんは! 本日は、中野サンプラザでのコンサート。即ち、勝田里奈さんの凱旋公演でしたね! いやぁ...泣いたぜ!泣いたぜ!ですよっ!!!真っ向勝負のオリジナルの衝撃!アクセル全開のオラつきに何度仰け反ったことか!!!この世にある全ての賞賛の言葉を献上したいのですが、もはや言葉が追いつかず、メンバー個々の感想を書くには文字数が足りません。彼女たちはいつだってオリジナルメンバーになって行くのですね。 最後ステージを去って行く彼女たちを見送りながら、妙々たる方々とお仕事させていただいていたんだなと、改めて震えました。 最初は、集英社さんから「アンジュルムさんの本を作るので、中ページで何か参加しませんか?」というお話をいただいたんです。でも、マニュアル通りといいますか、見たことのある本になったら勿体ないというか、アンジュルムファンとしては、とてもじゃないが耐えられないと思い、その時も震えましたが、編集長をやらせていただく交渉をしました。 この本のテーマは「ファンもオタも、ボーイもガールも」です。そして、現場のテーマは「少女を消費しない」。5月24日、みなさまに喜んでいただけますよう。間も無く校了です。 今日目の当たりにした、彼女たちの今に恥じない本にします!(蒼井・菊池) 撮影/柿沼琉 #和田彩花 #中西香菜 #竹内朱莉 #勝田里奈 #りなぷ〜 #室田瑞希 #佐々木莉佳子 #上國料萌衣 #笠原桃奈 #船木結 #川村文乃 #太田遥香 #伊勢鈴蘭 #アンジュルム #アンジュルムック #アンジュルンです #輪廻転生

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「マニュアル通り、見たことのある本になったら勿体ない、アンジュルムファンとしてはとてもじゃないが耐えられない」

 

そのグループのためだけに考えられた、オートクチュールを。

ハロプロ内製工場からは決して生まれなかった、そして、オタクも望むべくもなかった「至高の一冊が欲しい」という夢は、同じファンの手によって叶えられた。 

その通り。見たことのない本になった。見せ方が違えば、こんなにも魅力は増した。

 

オリジナルの衝撃

アンジュルムックの企画コンテンツは「君のとなりにアンジュルム」「あの子のチャームポイント」「トリコロールな彼女たち」「アンジュルームへようこそ」「古着 LOVE」「2019 0307」「あやちょの部屋」「アンジュルムの偏愛」「1泊2日の旅じゅるむ」「アンジュルンです」「ショップリスト」の11章。

1ページごとに、くるくると切り替わる魅力。髪型、メイク、服、靴、アクセ、表情、質感。ページをめくれば手触りまで変わるような気がする。

綺麗。可愛い。かっこいい。ナチュラル。ポップ。ノスタルジー。クール。ウォーミー。本の中に、1つとして"同じ"が無い。

 

タデ食う虫の住むところ 

この本を通じての感想。アンジュルムにとって、アンジュルムは楽園なのだな、と思った。

そこは、十人十色、十二人十二色の光が共存するダイバーシティ。 

自分らしくいられる場所。自分らしさを好きなものに乗せて語れる場所。自分で自分を支持していい場所。誰かの好きに囲まれている場所。

彼女たちがアンジュルムを愛するのは、愛するもので飾った自分の部屋だから。そして、自分たちで作った自分の居場所だから。

人と人同士だって日々の色んなことを積み重ねて仲間になっていくんだ。その結晶が、写真にはきちんと写ってる。

嬉しくなる。本という箱庭で、彼女たちが居心地良く笑っているところを見るだけで。

沢山の愛らしいものをぎゅうぎゅうに詰め込んだこの本だけど、もしかしたら表紙の笑顔が、全てに通ずる原点なのかもしれない。

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アイドルをつづるために必要なもの

 

 

両編集長は、アンジュルムックを精力的に宣伝してくださった。アイドル雑誌ではない雑誌の取材で語り、CDショップにサイン色紙をもって回り。そのネームバリューを存分に活用して。

まずは自分たちの名前で、興味を持ってもらおうとしている。だけど、自己顕示欲は見られない。「蒼井優・菊池亜希子が作りました」を有効なカードとして切っていても、先に立つのはあくまでもアンジュルムの名前。

「自分たちの名前は表紙にも裏表紙にも入れず、外から見えるところにはオビだけに書いた。買った人が不要なら取り外せるように」という趣旨の言葉を何処かで読んだ。WEB媒体のインタビューだったと思う。その、心遣いというよりも「アイドルとファン」の立ち位置を当たり前に守るその心にいたく感じ入った。

 

私が彼女たちにできることはなんだろう。

愛を支援に変えられる活動がしたい。

 

愛をつづるのはとても難しいことだ。こうやってブログを書きながら、いつも苦しむ。

気持ちを適切な語彙で書き表せますように。インターネットの海に私の言葉が流れていくけれど、流れ着いた先で、一人でも多くの人に私の好きなものに好意を持ってもらえますように。そう願いながらそっと笹舟を流す。だけど、気合を入れすぎたために書く重圧に負け、筆を折ることも多い。

 

だから。

私は一人のオタクとして、彼らオタクが素晴らしいプレゼン本をまとめたことを尊敬する。情熱を糧に完成品として仕上げたことに、そして、その出来上がりが素晴らしいということにも、感動している。

情熱は足かせではない。自分を走らせ、他人をも動かすエネルギーになる。

熱狂的ファンは、アイドルを消費するだけの人間ではない。紛れもなく「サポーター」なのだと。愛情を注ぐ人として、アイドルの世界に存在していいのだと。

 

アンジュルムック刊行をめぐる一連の情熱は、私にとってその証明だったようにも思う。

同じオタク…として並び立つのも恐れ多くなっているけれども、なんだか救われたような気持ちだ。

 

ファンがアイドルに捧げることができるのは、お金でも時間でもなく、本質的には情熱なんだろう。アイドルは、受け止めたエネルギーを魅力にかえてまた振りまいてくれる。そうやって、愛で満ちた永久機関が稼働し続ける。

その奇跡に、いつも何度でも、感動していたいと思う。

  

うん。愛っていいもんだ。

 

 

 

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◎アンジュルムのこと◎

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*1:蒼井優さん主演テレビ東京系ドラマ『このマンガがすごい!』オープニングテーマ