トピック「田村芽実」について
卒コンからもう1週間、ですか…。
書きすぎてまとまってないのですが、感想その2です。
笑顔に涙~スマイレージ・アンジュルム~
今回のコンサートで良かったなと思うことの一つ。
それは、めいめい含むメンバー全員が、できるだけ泣かないようにしていたところ。
みんな大人だなぁ、プロだなぁと感動した。
ともすれば、アイドルは、泣いてる姿を見せることが仕事になることがある。
誰かのために泣かなきゃいけない時、もしくは、自分のために泣いたほうがいい時がある。
娘。でも、加入して間もなくあまり接点もない先輩を、エピソード+感謝の言葉+大好きです!の言葉で見送らなきゃいけない伝統がある。
別に、決まりじゃない。けど、グループが20年近く続き、数々の卒業セレモニーを開催するうちに、それこそ小学校の卒業式みたいにお約束パターンというものだってできてくる。
見てるほうは「おぉ~頑張って思い出と涙を絞り出したねぇ~」と幼い新メンバーを生暖かく見守る楽しみもあるんだけど、やってるほうはプレッシャーでたまんないと思う。
考えてきた文章を忘れちゃいけない。空気壊しちゃいけない。
そうしないと、好感度下がる。叩かれる。
だから、空気に流されて泣けるタイプは、そのほうがいいのだ。アイドルとして得してるのだ。
だって泣いてるアイドルは可愛いから。
ところが、どうだろう。
めいめいの卒コンに際し、涙を「見せよう」としているメンバーはいただろうか。
それどころか、めいめいを始めとする全員が、できるだけ「笑おう」としていなかっただろうか。
私はそこに、『スマイレージ』を見た。
昔懐かしい、そして今も変わることない、笑顔で人々を幸せにしようとする、本当のアイドル精神を感じた。
笑顔のほうが可愛く見えるから、とかそんな理由じゃない。
他人にどう映るか、じゃない。
それだったらりかこはあんな変顔を必死に何度も何度もしてまで涙をこらえる必要はない。
あいあいは頑張ってたけど途中でこらえきれなくなって後ろを向いてしまった。
アイドルはカメラに向かって涙を流すもの。計算じゃない涙がそこにあった。
真っ先に歌えなくなってしまったのはタケちゃんだった。こぶしを握りしめた腕で顔を隠す男泣き。
そして、あやちょ。最後の挨拶でのあやちょは、甲高い声と早口でまくしたてるいつものあやちょじゃなかった。
声を抑えて、感情を抑えて、笑うことも泣くこともなくただ言葉を紡いでいた。
泣き出すものか、という強い意志を感じた。
卒業するめいめいは、たくさんの声援を受けて、本当に幸せそうだった。
見送るメンバーはそんなめいめいを見て、嬉しいのだと思った。
めいめいのために、笑って送り出すと決めているのだと分かった。
勿論、彼女たちは心の中で泣いているだろう。ひしひしと表情から伝わってくる。
だからこそ、観ている私は逆に、涙が抑えられなかった。
『スマイルファンタジー』、そして『交差点』。
涙はピークとなり、歌声が乱れる。
だけど、暗転していきなりの「恋ならとっくに始まってる」。
冒頭のセリフを語る時、もうめいめいは泣いていなかった。誰一人泣いていなかった。
止めたりできない激情を歌う、強気な女の子たちに変わっていた。
しんみりした雰囲気がガラッと変わり、戸惑った。だけれども、私も切り替えないといけないのだと感じた。
その強さを、強い心を、彼女たちから学んだ。
ハロの名曲「笑顔に涙~THANK YOU!DEAR MY FRIENDS~」。
武道館でのアンジュルムの姿って、そういう美しさだったのかなって思った。
笑顔に涙。
笑顔と涙。
Smile。ange larme。
S/mileage。ANGERME。
私は、旧グループ名である「スマイレージ」「S/mileage」が好きだ。
こんなに素敵なグループ名はないと思っている。ハロがセンス良いとこ見せた珍しい例だったと思っている。
だから、はじめは、改名にはかなりの抵抗があった。
そしたら、めいめいもセレモニーで同じことを言っていた。
"そんな時に伝えられた改名とメンバー増員。
メンバー増員に関してはプラスに捉えてたけど、改名に対して大好きなスマイレージがなくなってしまう気がしたのは、正直な気持ちです。
スマイレージがアンジュルムと変わると同時に、自分の気持ちも切り替え、もう一度アンジュルムとして更に羽ばたいて行こうと、思い切って髪をばっさりショートカットにしました。
アンジュルムに改名した後、スタッフの皆さんや、ファンの皆さんが「アンジュルムに改名してからとてもよくなった!」とか「アンジュルム、好き」って言って下さるようになり、「改名して良かった。愛されるグループになれて良かった」と感じました。
今ではアンジュルムを心の底から愛しています。"
セレモニーのお手紙から、グループ名がアンジュルムになっても、めいめいが「スマイレージに加入したこと」を大事にしているのが伝わってきた。
最後も、「スマイレージ・アンジュルム 田村芽実」と結んでいた。
それが嬉しかった。
一緒に遊んだり 一緒にお仕事したり 一緒に楽しいこと悔しいこと分かち合ったり
すべての確率はファンタジー
そして最後は笑顔でサヨウナラ
君の笑顔はファンタジー 有り得ないくらいの奇跡
人生どれだけつらいことがあったってその笑顔さえあれば生きていけるってこたないが
君の笑顔はファンタジー 有り得ないくらいの軌跡
その笑顔に出会うためにできることならなんだってできるさ
「出会ってくれてありがとう…ありがとう…」
アンジュルムが愛されるグループになったのは、めいめいの頑張りのおかげでもあるんだよ。
涙と同じくらい笑顔溢れる、愛ある空間。
笑顔があるから、涙が輝く。
卒コンでのめいめいは、とてもとても可愛かったよ。
心まで汗かいて~本能で歌い踊る
好きなところ。ライブが気持ちいい理由。
歌うにしても、踊るにしても、喋るにしても客席とコミュニケーションをとるにしても、いつものびのびしている。
しかも、新メンバー加入して時間が経てば経つほど後輩がいきいきしている。
あいあい、かみこ、表情がどんどん多彩になってきている。
アンジュルムを見ていて、アイドルにおける「全力」の正しい姿を見せてもらってると思う。「下手でも頑張ります」じゃなくて、「観客を楽しませるために必要な全てを出し切れるように、頭で考える段階を通り越して本能で動けるまで実力をつけておきます」だと分かった。
— 奏ポルカ (@polka8dot) May 30, 2016
某グループに限らず、「いつも全力でがんばります!」を売りにしているアイドルは多い。
生歌、力の限りダンス。結果歌声が乱れたりするのが、むしろ長所、みたいな。下手だけどがんばってるから素敵、みたいな。
それはそれで一つの形だけれど、今のアンジュルムに関しては、そういう段階をもう通り越してると思った。
昔からの曲だろうが、新曲だろうが、ステージ移動しても、テンション高すぎても、泣いてても、なんのその。
「汗かいてカルナバル」でのけぞってる姿、もうそれは本能の踊りだった。
フォーメーションダンスよりも好きだなぁ、そういうの。
もちろん、地道なライブハウスまわりなどの培ってきた実力があるから、全員が思うまま音楽を楽しんでもめちゃくちゃにならないんだと思う。
「個性的なメンバー揃いのアイドルグループ」であるということ
これまた多い、ってかアイドルに限らず大概の複数人の塊は「メンバーが個性的」っていうと思う。
そこが魅力。私だってそう感じている。
でも今回その「個性的」についての認識を少し改めた。
「個性的」っていうのは、凸凹じゃないんだ。
つまり、今まで思ってた個性とは 、
こういうこと。
(ざっくり例にしただけなので、あまり深くとらえないでくださいね。これでもかなり悩んで図にしたんですが…!)
「バラエティー担当」の裏返しには「歌・ダンスは苦手」。
「ヲタク人気抜群」の裏返しには「一般知名度なし」。
…のように、「☆☆担当」の裏には、「△△が苦手」があり、得意不得意をメンバー同士補い合う。
それが普通だと思ってた!
それが個性的なグループだと思ってた!
けど今のアンジュって、
こうじゃね?って。
(本当作図すんの下手…あんま細かく見ないでくださいね)
(文字の位置悪すぎて思った以上にひしめき合ってしまった)
(しかも…もうめいめい居ないんだ…うぅ…。)
歌える(かわいく、かっこよく)!
踊れる(かわいく、かっこよく)!
喋れる(笑わせる、泣かせる)!
ビジュアル(かわいい、美しい、かっこいい)!
全員が全てにおいて平均以上!!
なのに、誰一人被ってない!!!
あと、「メンバーのバランスがいい」ということ。得意分野苦手分野をそれぞれカバーし合う編成という意味じゃなく、全員が平均以上に歌えて踊れて喋れて美しくて可愛くて。でこぼこせずカラフルにせずとも、個性が出ているということ。
— 奏ポルカ (@polka8dot) May 30, 2016
メンバーカラーの衣装を着なくても、キャラ付けできている。
2期だけでも、「タケめい」という違うタイプの歌声、脇で支える「りなかな」も穏やかと活発という異なった性格が溢れ出すトークをする。
白黒という統一感ある衣装を着ていながらも全員が輝いているアンジュルムをすごく質が高く魅力的だと思ったのですよ。
「ストイック」連呼のメッセージ
みんな「ストイック」言い過ぎやろ、と…笑
けど、それしか言うことないほどエピソードや関わりが薄いとかじゃ勿論なくて…。
めいのいいところは数あれど、メンバーが自分に足りなくて憧れていた部分がめいめいの「ストイック」さだったのかな、と。
いつもふざけて遊んでいるイメージの強かったスマイレージ。
めいは最年少ながら周りよりも目標を高く定め努力をしていることが多かったのでしょう。
※ソースのラジオが見付からなかったので、まとめサイトからで申し訳ありません。
「めいは自分に厳しいけど他人にも厳しいじゃなくて、
めいは他人に厳しいけど自分にも厳しいってところが好き」
りなぷ~が言ったというその言葉を知って、私はますます、めいめいとりなぷ~のことが好きになりました。
前者と後者ではわずかに見えて大きな違いがあるし、実践するのは難しいと思う。
メンバーの評する「めいめいはストイック」は、こういうところからも来ているんだろうなぁ。
そして、そのことを感じ取っているりなぷ~はすごく良い子だなぁと感心しました。
かつて、「孤高の天才」と呼ばれためいめいが、「仲間という存在を教えてくれてありがとう」と同期に感謝する姿は、とても感動的でした。
なんで私アンジュメンバーが好きなのかなーっていう疑問に、「根っこの部分がとても温かい」という解答を見つけてくれためいめい自身もとても温かい根っこの持ち主だと思います。
4人は個性バラバラだし、今だから言えるけど、私達が認めてもらえるにはちょっと時間がかかったよね。
でも今ではたくさんの人が応援してくれてる。本当にありがたいです。
武道館当日のりなぷ~のブログのこの部分に色々と考えさせられました。
苦労も挫折もある普通の女の子たち。めいめいに言わせるならば「ただの女の子」。
1期があまりにも完璧だったために、2期を受け入れられない人たちがいた。
エリートアイドルじゃない、等身大の女の子を、完璧なアイドルグループ・スマイレージメンバーとして受け入れられなかった気持ちは分かる。
「認めてもらえるにはちょっと時間がかかったよね」。
それって、今は「2期メンバーは認められている」と思ってくれているってこと。
スマイレージとして苦しんだ時期はあったけど、今はアンジュルムメンバーでいることに自信を持ってくれているんだなぁ。
等身大の女の子たちが報われる日が来ていたんですね。
むろたん宣言0530
「私は田村さんが卒業するって聞いたときから、もうすごく寂しいなと思って、でもまだ全然日数が残ってると思ったんですよ。
それで、いっぱい一緒に遊んで頂いたし、2人かくれんぼもしたし、電車の中で、知らない人が見ている中でも2人でにらめっこしてたりとか、もう本当に思い出がたくさん作れたなって思ったんですけど、私が3期の中で引っ張っていかなきゃいけないからって……(涙ぐみながら)田村さんは「気を張らなくていいんだよ」って感じですごく相談に乗ってくれたりとか、いろいろ言ってくださって、本当に田村さんにはお世話になったなって思います。」
「なので、田村さんのストイックな部分とかパフォーマンスとかぜんぶ私が受け継ぎたいなって!
ちょっと荷が重くなっちゃうかもしれないんですけど、温かく見守っていてほしいなって思います。影から。(笑いが起きる)
裏のほうで見守ってほしいなって思います。
本当に今まで………(目を真っ赤にさせながら)お世話になりました!!」
最後の挨拶での「むろたん宣言」。
「なので、田村さんのストイックな部分とかパフォーマンスとかぜんぶ私が受け継ぎたいなって! 」
この部分、文字で読むとさっくりしてますが、実際に観ていると非常にハラハラするというか、もどかしいくらい時間をかけていました。
受け継ぎたいという強い気持ちとは裏腹に、本当に受け継げるかという葛藤があったのではないかと思います。
「むろたんにそれができるのか」とファンや身内からも思われるだろうこと。
「自分にそれができるのか」と自問すること。
むろたんの能力が高いことは誰にとっても疑いようのないことなのに、めいめいの存在の大きさもまた推し量れるような種類のものではなくて。
観ている側にもそのことが推測できてしまうくらい、言い切ってしまうことによるプレッシャーはものすごいと思われました。
メンバーの卒業に際してそのポジションを狙いにいく子っていうのは、生田しかりまーちゃんしかり少なからずいるわけですが、明言は避けますよね。
むろたんはあえて、最後の最後に、後戻りのできない舞台上で、「私が受け継ぎます」と伝えようとした。
けれど、言葉が先に進まない。
すっごくハラハラしました。
正直、言葉尻を柔らかくしたり、冗談っぽく誤魔化したりするんじゃないかって。
だけど、時間がかかっても、葛藤を乗り越えて、自分の言葉でめいめいに強さを示した。
そんなむろたんの姿勢にとてもとても感動しました。
そしてその「めいめい受け継ぎ宣言」の感動的なところは、その2人に背景がしっかりあるところ。
2人は同じオーデ出身。めいめいが合格したスマイレージ2期オーディションで落選し、長年の研修生活を経て、復活当選ともいえる3期での加入を果たしたむろたん。
2人は'98年生まれの同級生であること。
この「受け継ぎ宣言」により、2期最年少めいめいと3期最年長であるむろが繋がったこと。
まさに、「物語は続く」……!!
『プリーズミニスカポストウーマン』で、最後の「物語は続く」の歌割がむろパートになってました。
そういうことですよね。
うん、そういうことだ。
…泣ける。
まとまらないまとめ
好きって気持ちはなによりも強い。
ファンがめいめいをアンジュルムを好きな気持ち。
スタッフがめいめい、アンジュルムを好きな気持ち。
メンバーがめいめい、アンジュルムを好きな気持ち。
それぞれが信頼し合ってるからあんなに素敵な空間が作り上げられたんだと思う。
そういう色んな愛が伝わってくる良いコンサートでした。
「スマイレージはいつもこうだ…。」の時代がありました。
だけど、今ならその発言は違う意味合いになる気がします。
自信を持って笑いながら言えるのではないかな。
今がアンジュルムの黄金期の1つになるのだと思います。
2016春『九位一体』。
ライブハウスツアーから始まり、間を置かず短期集中で行われたホールツアー。
セトリをガラリと変えましたがどちらも違う方面に質が高く、満足度の高いライブを提供してくれました。
そして最初から最後まで特別に作り上げた内容ではなく、ツアーファイナルとして武道館公演を行えている感じがいいなと思いました。
伝説のツアーファイナルとして語り継がれると思います。
めいめいの小さな芽が実るように、私も陰ながら応援していきます。
そして、これからも強くなっていくアンジュルムが楽しみです。
自転車チリリン♪♪