雨の降らない星では愛せないだろう?

ハロー!プロジェクト、関ジャニ∞、フィギュアスケート、その他つれづれ

アイドルを消費し続けるという業の深さ

スポンサーリンク

こんにちはポルカです。夏真っ盛りだというのに元気がありません。毎日涙にくれています。自分でも驚くほど泣けています。twitterご覧頂いてる方には、朝になって私の深夜の病みツイートが連続して届いてぎょっとしたでしょう。お騒がせしました。

 

きっかけは、カントリー・ガールズから稲場愛香が突然卒業したことでした。

持病の喘息が悪化したとの理由で活動休止、不在のまま他のメンバーでライブツアー敢行、夏のハロコンにも出演せずそのまま、公式HPとブログに挨拶を載せただけでまなかはカントリー・ガールズから卒業しました。You Tube番組「ハロ!ステ」でもコンサート内のMCでも誰にも触れられないまま、まなかはいなくなってしまった。

 

まなかは、アイドルになるべくしてなった子だと思っていました。

ステージの上でもカメラの前でもいつもニコニコしていて、そこにいるだけでその場を明るくしてくれるような、クラスのマドンナみたいな存在でした。とても等身大で、健康的で、儚さなんて微塵も見せなかった。

f:id:polka8dot:20160816180718j:plain

f:id:polka8dot:20160816180726j:plain

歌えば、よく通る華やかな声で明るさを振りまいた。

踊れば、誰よりもしなやかで、身体全部が天性のリズムを刻んでいた。

話せば、持ち前の頭の回転の早さを生かして、求められているアイドルらしさやカントリー・ガールズらしさ、そして稲場愛香らしさを「あざと可愛い」という満点の答えで繰り出した。

弾ける笑顔も、口を開けた時の愛くるしさも、まなかのキュートな魅力が私にはたまらなかった。

 

エグザイル系列のダンススクールで実力を積み、北海道のロコドルグループでの活動、その後ハロプロ研修生入り。カントリー・ガールズとしてのデビューは高2の時。研修生最年長の1人でもあり、遅咲きのアイドルだった。 

ユニットの中でもしっかり存在感を放ち、お姉さん組としての役割を果たしながらもその愛くるしさでカントリー・ガールズの魅力を増幅させていました。そう、稲場愛香には一目で分かるアイドル適性がありました。デビューは幼い頃からの努力が実を結んだ結果であり、生き生きと活動しているように見えました。

だけど、夢を諦めざるをえなくなってしまった。

ファンは、カントリー・ガールズのまなかには会えなくなってしまった。

事務所に籍が残ってるとはいえ、今の状態も分からないし、これからどうなるかも分からない。


その一方で、ちょうどまなかと入れ替わるように、ちょうどまなかの故郷北海道で、新しく11歳、12歳の新人研修生がステージデビューを果たした。
ハロプロ研修生北海道」と名付けられたその子達は、まだ幼くて、何も分かってないような表情で、でもとても一生懸命で、キラキラしていた。素敵だった。

でも、今の私には、タイミングが悪すぎた。

アイドルを楽しむことが、急に心苦しく感じるようになった。

夢の第一歩を今踏み出したばかりのその子達にもいずれ辛い時が訪れるんだと思うと、どうしてもやり切れない気持ちになってしまった。

ハロプロ研修生が新旧一巡りして、新しいアイドルを送り出し続けては消費する、永久機関化しているように感じ始めた。

 

アイドルを目指すということは、デビューの確約もなく研修生として頑張るということは…。言葉にできないくらい、なんて辛い道のりなんだろう。

多くの幸せに背を向けて、10代を苦しんで、夢を掴めるかも分からないまま走り続けて、欲しかったものよりも望まないものの方がきっと多くて。ただ辛いだけの日もあるはずなのに、それでも笑顔で歌って踊ってステージに立ち続ける。そんな世界。

数年前、華々しかった研修生黄金期が過ぎ去った後に残ったのは、デビューして人気が出た子、トラブルを抱えて引退した子、デビューできずにハロプロを去った子、未だデビューに向けて闘い続けている子、それぞれ天国と地獄がはっきりと分かれたという事実。

それなのに、北海道から出てきた一人の少女の夢が絶たれたばかりなのに、また北海道から研修生の世界に、何も知らない夢ばかりの少女たちが足を踏み入れてしまった。

また夢をエサに繰り返す、少女を苦しめる永久機関。これが現実。…なんて、業が深いんだろう。

 

彼女達の青春は、回転寿司のレーンのように大人が流れに乗せて、大人が消費する。

10代の子ども達に苦しみや辛さを引き受けさせて、大人の自分はただ外側から眺めて、好き勝手に楽しんでる。

 

でも、単純に「事務所が悪」「業界が闇」なんて批判できるはずもなくて。

まなかがいなくなって悲しい気持ちを抱いているのに、新しくデビューした北海道研修生を一通りチェックしてしまう私もいて。その中で「この子が気になる」だなんて、また安易に見定めてしまっていて。

f:id:polka8dot:20160816180707j:plain

(ちなみに気になるのは右端、北川亮ちゃん)

なんて罪深いんだ。また夢を託そうとしている。「Dream Road」のその先を一緒に見たいと願ってしまう。彼女達の苦しみにそ知らぬふりをして、簡単に批判したり面白がったりしてしまう。

彼女達が頑張る理由は自分のためかもしれないけれど、その永久機関を作り出した大人とそれに加担するファンである私は、なんと汚く罪深いんだろうと思った。

 

そう、私は加担している。

私達は余りにも簡単に、心の穴を他の子で埋める。他の楽しみが見つかると、夢中になっていたあの子のこともすぐに忘れる。
あっという間に居なくなったうたちゃんや、まなかんや、香音ちゃんや鞘師やめいめいをなかったことにして新しい女の子を提供する事務所。確かに、そこには闇があるかもしれない。だけどきっと、責められるべきは事務所や業界だけじゃない。

彼女達の青春を消費してるのは紛れもないこの私。美味しく仕上がった良い部分だけを、分かった顔して召し上がってる。

彼女達と同じ時代に頑張っていた、エッグや研修生達を忘れられない。一人一人がそれぞれの人生を頑張って生きていたのに、いつのまにか皆いなくなってしまった。武道館に立つ者と立てなかった者、夢の先が違ってしまった。人の運命なんてどこでどう転ぶか分からない。この子の人生をあの子が生きてたかもしれないなんて、つい考えてしまう。

…こうやって、アイドルの悲哀を理解したふりして、軽々しく涙を流してる。そんな私がきらい。私は研修生でもハロプロのメンバーでもないのに。ただの消費者なのに。

そう、私はアイドルの敵だよ。商品の心なんて本当は理解できやしない。

 

ここ10日ほど、今ハロプロの主力になっているメンバーがまだ研修生だった頃の映像を観ては泣くのを繰り返していた。でも、デビューしたてのキラキラの頃の映像とか観て泣けるなんてのはその後の物語を知ってるから。いなくなった他の人と比べちゃったり、なんでこうなった的な見方をしちゃったり、勝手に今の私の想いを乗せてしまっている。本来ならばそのキラキラを純粋に楽しめばいいだけなのに…あの子たちはそんなつもりで笑顔を振りまいてくれている訳じゃなかったのに。

あの子たちに申し訳ない。関係ないのに、色々な人の想いを背負わせている。

好きでごめんね。勝手に好きになって、勝手に泣いたりしてごめんね。こんな私の夢までも背負わせてごめんね。

一度きりの青春を捧げてアイドルをしてくれてることに普段はただただ感謝してます。だけど、こうやって何もかもが悲しく思えてしまう時がある。こんな風に勝手に哀れんで、ごめんね。ファンを悲しませるつもりで頑張ってる訳じゃないのにね。

アイドルに、観ている側が勝手に想いを乗せて笑ったり泣いたりする。私は彼女たちの負担になっていないだろうか。プレッシャーをかけずに支えにだけなりたいのだけど、それは結局表裏一体で無理な話なんだろうか。 

 

まなかのことや研修生のことなどをきっかけに、分かっていたつもりのことが改めて胸に迫ってきた。というか、気付かないふりをしていたずるい自分を嫌いになった。だからこうやってせめて言葉を紡いで向き合って、懺悔のようなことをしたかった。インターネット上に吐き出すけれど、アイドル本人達には決して知ってほしくないヲタクの姿かもしれないなぁとも思う。

熟成してきたJuice=Juiceと重要な局面を迎えたつばきファクトリー、大好きなまなかとカントリー・ガールズのことについても語りたいことがいっぱいある。だけどまずはどうしても、今のこの気持ちを書いておかないと、何処にも進めない気がしてゆっくり考えてゆっくり書き進めていた。

いっぱい思うことがあって思いっきり吐き出したい。アイドルを取り巻く状況は刻々と変化するから、思うことがあったら即出してしまわないと今更感漂うのも分かっていた。けど、そもそもが難しい問題で、繊細で、自分にとって大切なことなので言葉を選ぶと文章を書くのに時間がかかる。書き切る目標が遠すぎて、とりあえず動画観てるうちに、また色々考え出して疲れて寝る…みたいなここ最近だった。

そして、そうこうしてるうちに、SMAPが解散するという方向で動き出してしまった。どうした今年。もうヲタクの心はムチャクチャだよ。

大好きなアイドルのことを毎日こんなにいっぱい考えているのに、ちっとも幸せになれない。

 

普段は「あっちの子可愛い♡こっちの子カッコいい♡良い曲出たからこのライブ行きたい♡まとめ見たからこのグループ泣ける♡」なんて、男女問わず世の全てのアイドルをつまみ食いして良いところだけを楽しんでいるタイプの人間です。一推しはあれど皆大好き精神が強いですし、今ここ面白くないからあっちの界隈でエネルギー補給しよ~なんて、平気で渡り歩いています。

だからいい加減こんな気持ちに区切りをつけて、いつまでも罪悪感に浸っていないで、早く通常運転に戻りたいです。アイドルを楽しむ気力は他のアイドルに補給してもらう、が糞DDな私のモットーだろ!

 

でも、いくら区切りを付けても、私はまなかのことを忘れないよ。

まなかがいたカントリー・ガールズを忘れないよ。

f:id:polka8dot:20160816180734j:plain

f:id:polka8dot:20160816180743j:plain

そう、愛おしくって忘れられるはずもないし。

 

そして、今まで頑張ってきたアイドルの卵たちの皆のことも愛おしく思うよ。

これからも頑張っていく皆を誇りに思うよ。

 

今までありがとう、カントリー・ガールズ稲場愛香ちゃん。