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「泣き笑いせつなポップ3人組」いきものがかり

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2021.6.11の横浜アリーナ、配信で見届けました。

 

思ってたよりもずっと、ずっと、別れが漂う雰囲気で。

それでも悲しさよりは希望が強く前に出た、手作りの卒業式のようなあたたかいライブでした。

 

最初から最後まで、言葉を尽くして、別れを惜しんで、感謝を伝えて、思い出を慈しんで。

今を、これまでを、愛する気持ちを装わずに全てさらけ出してくれた3人にありがとうを伝えたいと思います。

 

 

「山下」「穂尊」「ほっち」「山ちゃん」「ほっちんぐ」

「水野」「良樹」「リーダー」

「吉岡」「吉岡さん」「聖恵」などなど

呼び名がくるくる変わる3人に、学生時代からの幼なじみを感じて、いつも好きでした。

この日は特に、その気持ちが強くなりました。

 

いっぱい、いっぱい名前を呼び合って過去を辿る3人は、当たり前だけどわたしの知ってる以上に歴史のある友達で、仲間で。

2人の友達が3人の音楽仲間になって、たくさんの地元友達も含みながら仲良くなっていって、大勢の仕事関係者とも繋がりができていって。

それをシンプルな3人にするための放牧だったと思っていたし、独立も経て、目指す形は完成したのかな、と思っていたので今回のほっちの決断は驚きがありました。

でも、確かに10代の頃も、受験や進路など人間としての生き方が先にあってそれからいきものがかりがあったのだと思えば、今度のことも有りでしかないし。

何より、旅人である彼の生き方が尊重されるべきだと、そうやって幸せになっていってほしいと、心からすぐ思い直せたのも事実です。

 

ここまで来られたのは、絶対にいきものがかりが3人だったから。

それはファンだからこそまぎれもなく肯定したいし、つくづく思います。

 

そしてこれからは、ここまで来たいきものがかりを、2人が背負っていく過程を見守ることになるのかと思うと少しだけ、不安になります。

 

だけど「もっと楽しくしていく」の言葉は、そんな心に射した光でした。

いきものがかりが目指していく未来がそこにあるなら、彼らに見えているのなら、わたしはこれまで通り「楽しい」を受け取って「大好き」を返せばそれでいいのだと思えました。

 

学生時代からの幼なじみバンドが勢いのままにデビューし、道が分かたれるって別に珍しいことじゃない。

でも、若さゆえの衝突ではなく、青春の終わりでもなく、大人としてみんな一段、二段階段を上がったところで個を重視した今、このタイミングというのは、なんだかすごく、良いなと思いました。

山下穂尊のこれからと、そしていきものがかり水野良樹吉岡聖恵のこれからを、変わらず応援していきたいなと思います。

 

 

 

神奈川県から伝えてくれたもの

セットリストについて、少しだけ。

 

『コイスルオトメ』、圧巻でした。

『心の花を咲かせよう』は、ずるいと思ってしまう程に、今聴けてよかった曲でした。

 

1曲1曲、ほっちのブルースハープのフレーズが鳴る度に胸がきゅっとなって、もう聴けないなんて。今後この部分はどうなってしまうんだろうって。泣きたくなりました。

横で見つめる聖恵ちゃんの瞳が、遠くを見渡すリーダーの瞳が、潤む度に共に泣きました。

一緒に泣けてよかったです。

 

 

『YELL』『ありがとう』『風が吹いている』『SAKURA』というヒットソングの数々。

自分たちでも少し言及していたけれど、器のようなJ-POPを作って色んな人に当てはまるように作ってきた曲たちが、この場面で彼らにそっくり重なるなんて、なんという因果だろうと、ライブを観ながら切に実感しました。

 

また、わたしにとっていきものがかりは、他のどのアーティストよりも強く春を感じさせてくれるバンドです。

春、花、桜。繰り返し用いられる言葉が、幾たびも巡る季節への思い入れを強くさせてくれました。

最新アルバムに収録されている1曲目の『TSUZUKU』そして最終曲の『生きる』。

どちらもテーマの近い春の別れの歌で、これらは無論タイアップソングではあるものの、ちゃんと自分たちの歌であったことが分かってほっとしたような気持ちにもなりました。

メッセージを込めたアルバムが3人の手で作られて、知らないうちに救いとして手元に届けられていたとは、発売日には思いもよらなかったことです。 

 

 

最後に、アンコールで歌われた『地球』のこと。

この曲の歌い出しが、まるで奇跡のようにこの日、あの場に合っていてぞくっとしました。

 

もしもあなたが遠くへ離れても

きっといつかの太陽よりも強く輝きたい

 

遠い昔にほっちの書いたこの歌詞を、噛み締めるように歌う聖恵ちゃん。

わたしが太陽みたいだと敬愛する聖恵ちゃんが、ほっちと別れ、これからを誓う場面で歌い上げるにこれほどふさわしい歌詞があるものだろうかと心打たれました。

 

タイプの異なるソングライター2人の曲を、まるで自分の言葉のように歌う聖恵ちゃんは素晴らしいボーカリストだとこれまで思ってきました。

だけど勿論それもあるし、それ以上にいきものがかりをいきものがかり足らしめてきたものって、3人の心が、根っこが同じだというところなんだなと、今回あらためて思いました。

だからこそ、3人で描く音楽は大きな、美しい花を咲かせてきたんだね。

 

 

太陽のような聖恵ちゃん、月のような水野さん、そして大地のようなほっち。

この地球を取り巻く全てのように、絶妙なバランスでもって関係を保ってきた3人のいきものがかりが大好きでした。

 

これまで3人で素敵な音楽をたくさん届けてくれて、どうもありがとう。

いきものがかりの歌は、これまでの春も、これからの春も、決して心から消えない「泣き笑いせつなポップ」です。

 

 

さよなら さよなら ぜんぶ忘れない

想いをつれていく 一緒に生きていく

うれしい 涙が こぼれおちるまで 歩いてみるから

どこかで 笑っていて

 


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